自ら死を選んだ女性死刑囚

アイリーン・ウォーノスの半生

シャーリーズ・セロンというアメリカでも美人女優として知られている女性が演技をしたアイリーンという人間、それはどんな人だったのでしょうか。アイリーンを演じたシャーリーズ・セロンにとって代表作であり、演技に対してここまでストイックに望めるのかというほど体型は愚か、容姿を変貌させて挑んだ作品の出来はベルリン国際映画祭で銀熊賞を受賞するまでに至っている。輝かしい歴史を生み出した当作品の魅力とは何かというと、そういう道しか選ぶことの出来なかった女性の悲しみが描かれている点だろう。

見た目では嘘のよう思われるかもしれませんが、実際に全てあったこととされている。しかもほぼ実話に基づいているものの、所々の表現が正直笑えないエピソードとなっているのが惜しまれるところだ。ですがもし自分が同じような立場に立たされたら、まともな価値観の中で生きていこうとしても生きていけない、そんな辛さが出てくる。

そして悲壮な人生を歩みたくて歩んでいるわけではなかった、一人の少女の物語としても受け継いでいかなくてはならないはずだ。

実話の映画

生涯の出来事

アイリーンという女性がこれまでどんな人生を過ごしてきたのか、簡単にまとめるとこんなところだ。

平凡な家庭に生まれる、しかし生まれる前に両親は離婚し、母親もアイリーンが4歳の時に蒸発

祖父母に引き取られるも、アイリーンは祖母や実の兄を含めた複数に性的暴行を加えられる

14歳で妊娠、その後勘当されて廃車の中での暮らしを余儀なくされる

祖母がなくなり、学校を辞めてからは娼婦として生計を立てることになる

結婚するもトラブルを起こして無効裁判を起こされてしまい、その後は窃盗を始めとした事件にその手を汚す

ティリア・ムーアという女性と知り合い、恋人同士になる。ただし恋愛感情はすぐに冷えきるも、信頼できる相手として寄り添う

振る舞いが常軌を逸するようになり、やがて銃を携帯するようにまでなった

こんなところだ、犯行が露見するまでに色々な災難やトラブルなどに見舞われたアイリーンという女性は、いつしか自分で自分の心を殺すようになっていく。しかしその一方で誰からも認めてもらえず、ただ1人歯を食いしばって生きていくしかなかった女性の姿がそこにはあった。

転機は何度もあった

元々犯罪に手を染めたくて染めていたわけではない、アイリーンにしてもそれは例外ではなかった。ですがそうしなければ生活していけない彼女の状況にも、何度か最悪を脱する機会は何度かありました。1つは最初の老紳士との結婚、、もう一つが映画の中でも語られている後に恋人同士となる女性の存在だ。

年老いた男性でも

老紳士、ルイス・フェルという裕福な男性と知り合ったアイリーンはすぐさま彼との結婚を決意した。年齢的な差や何か意図があったのではないか、などの憶測を立てることは出来ますが、それでもこれまでと違った普通の人生を送れるかも知れない、その可能性は十二分にあった。ただ以前までの生活を捨てきれなかったアイリーンは、やがて暴力沙汰を起こしたり、果ては暴行事件に巻き込まれるなどの展開を見せたがためにルイスから結婚の無効を訴えられる。その期間、僅か一ヶ月足らずだった。

ティリア・ムーアの存在

劇中ではセルビーと呼ばれていたが、現実にはティリア・ムーアという女性と知り合ったアイリーンは、すぐさま彼女と意気投合する。恋愛関係こそ1年足らずで冷えきってしまったが、それでも信頼できる友人として共に生活をしていたという。彼女との生活は支えでもあったが、やはりこの時も以前までの生活から離れられなかったアイリーンはまたも逸脱することが出来なかった。

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奪うことでしか生きていけなかった

それでもなんとか堅気の世界で生きていけるよう、普通の仕事を求めて就職活動を行ったが、彼女の足を引っ張ったのは娼婦という過去だった。そのせいで仕事ができず、また娼婦に戻っても高齢だったために客を付けられずに貧困と隣り合わせの生活を強いられるようになっていく。

その場を生きるための生活をしていくためにと、彼女は必死になったが自分には奪うことしか出来ないと決断するまでに至ってしまったのです。その後計7人近い男性を殺害し、ティリアと共に金品を奪っての生活でその日を過ごしていたという。

抜け出したかった、けれどそれが許されない現実でもがきながらも陽の光溢れる明日を夢見た1人の女性に希望はささなかった。逮捕された後、自身がまた社会に出ると人を殺してしまうので殺して欲しいと最期に嘆願するまでとなる。その希望は通り、2002年には薬物注射によって半世紀近い人生に幕を下ろした。

楽しいことなどなかった、けれどなんとか生きていた1人の悲しすぎる結末が描かれた作品が、モンスターという映画になっています。

やっぱりフィクションが好き